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 12月11日(木) HSBハルツ狭軌鉄道でブロッケン山

 

 朝起きて、朝食となるわけですが、そういえば食堂は何処でしょう、とりあえず階段を降りて、フロントに行くと案内してくれました、裏庭が駐車場のようで、先にはお城が見えています、その横の建物の2階が食堂になっていました。

 綺麗でけっこう広いスペースがあります、先客は2,3組、担当の女性の方がいて、飲み物をサービスしてくれましたが、ちょっとまだ慣れていないと言うか、あか抜けていない感じ、これが旧東なのかな、という感じがしました、ハムやチーズは美味しく、容器もきちんとしていました。

 昨日は夕陽が出ていた事だし、天気は良くなるものと決め込んで、ブロッケン山に行く事にします、駅へ近道をしようと、ホテルから直ぐの通りを入っていくと、石畳の道に木組みの家と、絵になる町並みが続いています、でもアスファルトの平坦な道に慣れた足には、少々歩きにくいです、人も車も走らない静かな朝の散歩になりました、教会の横に出たので駅の方角に曲がると、駅に続く広い道路に出てきました、まだ早いので車もたまにしか走っていません、時々林の間から陽が差し込んできたりして、雲が早く流れていきます。

 HSBハルツ狭軌鉄道(Harzer Schmalspur Bahnen)の駅(標高234m)に入ると、お客さんは誰もいませんでした、窓口の女性が出てきたので切符を買おうとすると、中年の女性が駆け込んで来て、割り込まれてしまいました、急いでいるようですが、高額の支払いをして急いで出ていきました、他にお客の姿は見えないけど。
 切符を買って(往復1人22.00EUR)ホームに出ると、昔の客車が連なっていて、先の方に蒸気と煙が吹き上がっています、忘れていたような石炭の煙の匂いも流れてきました、ホームの先に向かって歩いて行くと、機関車からはもうもうと蒸気が吹き出ています、出発前の点検でしょうか、ホームには女性の車掌さんもいます、ドイツでは働いている女性の方が多いですね、車掌さんとか駅の窓口とか、但し機関車の運転手さんは男性ですね。
 気が付いて振り返ると、数十人の若い男女の一団が歩いて来ました、どこかの学校の様子です、先程切符を買っていた女性が引率していました、彼らが乗り込んだ車両を避けて、空いている列車に乗り込むと、お客は我々だけでした。

 蒸気機関車No.99 7238−1はすぐに出発しました、一般道を横切るたびに汽笛を鳴らして、注意を呼びかけているのでしょう、いっとき道路と並行して走ったり、民家の間を抜けたりして、途中駅を過ぎると林の中に入って行きました、そのうちに隣の車両から団体さんが移ってきて騒がしくなりました、車掌さんが検札にやってくると、ひとりの学生さんは切符が見つかりません、全てのポッケットを何度も捜しても、荷物もひっくり返して捜していましたが出てきません、そのうち車掌さんも諦めて戻ってしまいました。

 団体さんは途中駅で降りていき、又静かな車内に戻ると、山あい深くなってきて、蒸気機関車独特のブラスト音を響かせて、少しずつ登っていきます、シールケ駅は、ほんとうに森の中の駅です、途中雲が厚くなってきたりしましたが、やがて明るくなって遊歩道や山頂の建物が見えてくると、視界が開けてきて山頂駅(1125m)に到着です、それでも20人程の乗客が列車から降りてきています。

 行き止まりの山頂駅ですが、機関車は、切り離すとバックして隣の線路から後ろに回りこんで、最後尾に接続すると、帰りはそのままバックで下って行きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 やがて、雲も晴れて陽がさして来ましたが、風は冷たく寒いです、レーダードームやアンテナ塔の建物以外、周りに何も無い山頂からは、雲が切れてきた方向には、遠くの町が見えてきました、手前の森は凍りついて、霧氷のようになっています、太陽方向はまだ雲海のようで、太陽が反射していて眩しいです、山頂広場の石碑では1142mとなっていて、この位置、という事を示す線がはめ込まれているのは、几帳面なドイツ人だからでしょうか、周りには各方向ごとに、都市名と距離を表示したプレートが埋め込んであります、"Wernigerode 13Km" も、ありました。

 駅上のレストランで昼食を済ませると、次の列車を待って降りる事にしました、だんだんと雲が広がって来ますが、やがて汽笛が聞こえてきました、何処を走っているのか森の中から煙が見えてくると、ぐるりと一回りして山頂駅にやって来ました、お客さんが降りると機関車も付け替えられて我々も乗り込みました。
 するとその時です、又汽笛が聞こえてきたと思ったら続いて機関車が入ってきます、正面のタンクを飾り付けた古い型の機関車です、大勢のお客さんが乗っています、何かのイベントでしょうか、そんなの知らなかったです、それで通常の列車が空いていたのでしょうか、知っていればそちらに乗ったのに、と言っても、もう遅いです、すぐにこちらの列車は出発しました、残念でしたが、まだ雪も無く太陽が顔を覗かせた、調度良いタイミングだったようです。
 帰りも途中駅ドライ・アンネン・ホーネで小休止の後、林の中をノスタルジーに浸りながら帰ってきました。

 宿に戻ってから再び街に出るとマルクトの先にはハルツ鉄道のお店があっていろんなグッズを販売していました。

( 写真集にもハルツ狭軌鉄道ブロッケン山を追加しました )

 


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