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  4月13日(日)クライネ・シャイデック 〜 ユングフラウヨッホ

朝日が当たり始めた山頂

クライネ・シャイデック駅前

 

 ユングフラウ−アレッチュ−ビーチホルン地域の氷河地帯は、2001年世界自然遺産に選定されました。 

 朝、早くに目が覚めたので、早々に街の散歩に出ることにしました、静かに玄関を出て、駅前通りを山に向かって歩き始めますが、まだ早いのか人影はありません、朝日が山の頂の雪を照らして輝いていますが、道路までは、まだ陽が当たらずに寒いです、しかし今日は良い天気になりそうです。
 教会の先まで歩いてから、宿に戻ると丁度朝食が始まったようです、お決まりのパンにコーヒー、チーズとハム、ソーセージが美味しい、食堂に入る時は自分から挨拶したのに、後から入ってくる人が皆に話し掛けても返せないのがもどかしい。

 早々に食事を済ませると駅に向かいます、途中のATMで現金を下して、ユングフラウヨッホ往復で、ひとり75CHF、先ずは、スキーを持った乗客と共にWAB登山鉄道(Wengernalpbahn)でクライネ・シャイデック(2061m)へ向かいます、出発すると左に分かれて一駅下るとグルントです、暫し停車の後スイッチバックで、今度は後ろが先頭になります、陽を浴びながら登っていきますが、着いたら、もう雪山の真っ只中です、駅の前には丸太を立てた大きなインデアンのテント風のお店?から音楽がガンガン鳴り響いていてスキー天国状態でした。

 駅の反対側にはホテルが何軒か建っています、山の方を見ると、パンフレットで見たように、アイガー、メンヒ、ユングフラウが、はっきりと見えて、ただただ圧倒されてしまいました、しかし、まだ先があるので、気を取り直して次のJB登山電車(Jungfraubahnen)でユングフラウヨッホへ向かいます。

 

 こちらの路線も2本の線路の間に歯車の受けのラックレールが牽かれています、雪の間を走り出すとすぐにトンネルとなり、真っ暗な中をグリグリと歯車の音を響かせて登っていきます、途中の2つの展望駅もガラス越しですが景色は抜群です、終着のヨッホ(3454m)に到着しましたが地下駅という事もあり、まだ着いた実感がわきません、案内表示にしたがって、スフィンクス展望台(3571m)へエレベーターで上ります。
 ここでようやく、アレッチ氷河がしっかりと見えました、しかしガラス越しでは今ひとつです、屋外に出ようと階段を登り始めると、すぐに息が切れてきました、酸素が薄い事を初めて実感しました。

 ようやく展望テラスへの扉を開けると、目の前にメンヒの頂が手に取るように迫っています、頭上には天文台のドームが、風雪に削られたレンガの上にあります、すごい!、360度の絶景が広がっていました、アレッチ氷河も先まで見渡せます、感動的な光景に圧倒されてしまいました。

 感激に浸っているのもつかの間、ふきっさらしで寒いので早々に建物の中に避難、ガラス越しも外の寒さが嘘のようで良いですね、エレベーターを降りてから雪原に出てみました、こちらは風も弱く太陽が出ているので、それほど寒くはありません、遠くの氷河の方まで歩いている人が小さく見えます、犬ぞりがあるのかと見回しましたが見当たらないので、近くの雪上車と記念写真をとってから引き返す事にしました。

 レストランで昼食を取ってから、氷の宮殿を見に行きます、案内板によると氷の下10メートルだそうです、いろいろな氷像が展示されています、パンフレットによると岩の南側が0度でも北側の10メートルの雪の外側はマイナス8度だそうです、吹きさらしはもっと寒いのでしょうね。
 その後プラトー展望台にも出てみました、目の前のメンヒの白い頂と青い空のコントラストが素晴しく、青色の濃さが空の深さを感じます。
 ここからは、先ほどのスフィンクス展望台と建物の一部も見えます、よくこんな切立った岩壁に建てたものかと思ったが、岩の中を掘りぬいて来た一部が岩壁から顔を出していると、いう事でしょうか、それにしてもよく造ったものです。
 アレッチ氷河の先には、この後行く予定のエッギスホルンも見えています。

 

ヨッホからの氷河

雪原への出口

プラトー展望台から

 

 

 

 再度、地下駅に戻り、山を下りる事にしました、下りは途中の地下駅には止まらずに、地下トンネルを出てシャイデックまで戻ってくると、大勢のスキーヤーで賑わっています、今日は日曜日でした、朝の時よりも太陽が高くなって山もはっきり見えます。
 スキーヤーにとってはシーズンも終了間際ですが、スキーをしない我々には、まだハイキングには早く中途半端な時期でした。

 駅の前のテラスでビールを飲んで一休みをしてから、帰りの電車が混み始めたので我々も帰る事にしました、太陽が差し込む車内は暑いくらいでした。

 

  クライネ・シャイデックから、目の前に広がるアイガーからメンヒです、右端に豆粒のように天文台が見えます。

 

 


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